1 子たる者よ。主にあって両親に従いなさい。これは正しいことである。 2 「あなたの父と母とを敬え」。これが第一の戒めであって、次の約束がそれについている、 3 「そうすれば、あなたは幸福になり、地上でながく生きながらえるであろう」。 4 父たる者よ。子供をおこらせないで、主の薫陶と訓戒とによって、彼らを育てなさい。 5 僕たる者よ。キリストに従うように、恐れおののきつつ、真心をこめて、肉による主人に従いなさい。 6 人にへつらおうとして目先だけの勤めをするのでなく、キリストの僕として心から神の御旨を行い、 7 人にではなく主に仕えるように、快く仕えなさい。 8 あなたがたが知っているとおり、だれでも良いことを行えば、僕であれ、自由人であれ、それに相当する報いを、それぞれ主から受けるであろう。 9 主人たる者よ。僕たちに対して、同様にしなさい。おどすことを、してはならない。あなたがたが知っているとおり、彼らとあなたがたとの主は天にいますのであり、かつ人をかたより見ることをなさらないのである。 10 最後に言う。主にあって、その偉大な力によって、強くなりなさい。 11 悪魔の策略に対抗して立ちうるために、神の武具で身を固めなさい。 12 わたしたちの戦いは、血肉に対するものではなく、もろもろの支配と、権威と、やみの世の主権者、また天上にいる悪の霊に対する戦いである。 13 それだから、悪しき日にあたって、よく抵抗し、完全に勝ち抜いて、堅く立ちうるために、神の武具を身につけなさい。 14 すなわち、立って真理の帯を腰にしめ、正義の胸当を胸につけ、 15 平和の福音の備えを足にはき、 16 その上に、信仰のたてを手に取りなさい。それをもって、悪しき者の放つ火の矢を消すことができるであろう。 17 また、救のかぶとをかぶり、御霊の剣、すなわち、神の言を取りなさい。 18 絶えず祈と願いをし、どんな時でも御霊によって祈り、そのために目をさましてうむことがなく、すべての聖徒のために祈りつづけなさい。 19 また、わたしが口を開くときに語るべき言葉を賜わり、大胆に福音の奥義を明らかに示しうるように、わたしのためにも祈ってほしい。 20 わたしはこの福音のための使節であり、そして鎖につながれているのであるが、つながれていても、語るべき時には大胆に語れるように祈ってほしい。 21 わたしがどういう様子か、何をしているかを、あなたがたに知ってもらうために、主にあって忠実に仕えている愛する兄弟テキコが、いっさいの事を報告するであろう。 22 彼をあなたがたのもとに送るのは、あなたがたがわたしたちの様子を知り、また彼によって心に励ましを受けるようになるためなのである。 23 父なる神とわたしたちの主イエス・キリストから平安ならびに信仰に伴う愛が、兄弟たちにあるように。 24 変らない真実をもって、わたしたちの主イエス・キリストを愛するすべての人々に、恵みがあるように。
エペソ人への手紙 5
1 こうして、あなたがたは、神に愛されている子供として、神にならう者になりなさい。 2 また愛のうちを歩きなさい。キリストもあなたがたを愛して下さって、わたしたちのために、ご自身を、神へのかんばしいかおりのささげ物、また、いけにえとしてささげられたのである。 3 また、不品行といろいろな汚れや貪欲などを、聖徒にふさわしく、あなたがたの間では、口にすることさえしてはならない。 4 また、卑しい言葉と愚かな話やみだらな冗談を避けなさい。これらは、よろしくない事である。それよりは、むしろ感謝をささげなさい。 5 あなたがたは、よく知っておかねばならない。すべて不品行な者、汚れたことをする者、貪欲な者、すなわち、偶像を礼拝する者は、キリストと神との国をつぐことができない。 6 あなたがたは、だれにも不誠実な言葉でだまされてはいけない。これらのことから、神の怒りは不従順の子らに下るのである。 7 だから、彼らの仲間になってはいけない。 8 あなたがたは、以前はやみであったが、今は主にあって光となっている。光の子らしく歩きなさい―― 9 光はあらゆる善意と正義と真実との実を結ばせるものである―― 10 主に喜ばれるものがなんであるかを、わきまえ知りなさい。 11 実を結ばないやみのわざに加わらないで、むしろ、それを指摘してやりなさい。 12 彼らが隠れて行っていることは、口にするだけでも恥ずかしい事である。 13 しかし、光にさらされる時、すべてのものは、明らかになる。 14 34 Eph.5.14 15 そこで、あなたがたの歩きかたによく注意して、賢くない者のようにではなく、賢い者のように歩き、 16 今の時を生かして用いなさい。今は悪い時代なのである。 17 だから、愚かな者にならないで、主の御旨がなんであるかを悟りなさい。 18 酒に酔ってはいけない。それは乱行のもとである。むしろ御霊に満たされて、 19 詩とさんびと霊の歌とをもって語り合い、主にむかって心からさんびの歌をうたいなさい。 20 そしてすべてのことにつき、いつも、わたしたちの主イエス・キリストの御名によって、父なる神に感謝し、 21 キリストに対する恐れの心をもって、互に仕え合うべきである。 22 妻たる者よ。主に仕えるように自分の夫に仕えなさい。 23 キリストが教会のかしらであって、自らは、からだなる教会の救主であられるように、夫は妻のかしらである。 24 そして教会がキリストに仕えるように、妻もすべてのことにおいて、夫に仕えるべきである。 25 …
エペソ人への手紙 4
1 さて、主にある囚人であるわたしは、あなたがたに勧める。あなたがたが召されたその召しにふさわしく歩き、 2 できる限り謙虚で、かつ柔和であり、寛容を示し、愛をもって互に忍びあい、 3 平和のきずなで結ばれて、聖霊による一致を守り続けるように努めなさい。 4 からだは一つ、御霊も一つである。あなたがたが召されたのは、一つの望みを目ざして召されたのと同様である。 5 主は一つ、信仰は一つ、バプテスマは一つ。 6 すべてのものの上にあり、すべてのものを貫き、すべてのものの内にいます、すべてのものの父なる神は一つである。 7 しかし、キリストから賜わる賜物のはかりに従って、わたしたちひとりびとりに、恵みが与えられている。 8 33 Eph.4.8 9 さて「上った」と言う以上、また地下の低い底にも降りてこられたわけではないか。 10 降りてこられた者自身は、同時に、あらゆるものに満ちるために、もろもろの天の上にまで上られたかたなのである。 11 そして彼は、ある人を使徒とし、ある人を預言者とし、ある人を伝道者とし、ある人を牧師、教師として、お立てになった。 12 それは、聖徒たちをととのえて奉仕のわざをさせ、キリストのからだを建てさせ、 13 わたしたちすべての者が、神の子を信じる信仰の一致と彼を知る知識の一致とに到達し、全き人となり、ついに、キリストの満ちみちた徳の高さにまで至るためである。 14 こうして、わたしたちはもはや子供ではないので、だまし惑わす策略により、人々の悪巧みによって起る様々な教の風に吹きまわされたり、もてあそばれたりすることがなく、 15 愛にあって真理を語り、あらゆる点において成長し、かしらなるキリストに達するのである。 16 また、キリストを基として、全身はすべての節々の助けにより、しっかりと組み合わされ結び合わされ、それぞれの部分は分に応じて働き、からだを成長させ、愛のうちに育てられていくのである。 17 そこで、わたしは主にあっておごそかに勧める。あなたがたは今後、異邦人がむなしい心で歩いているように歩いてはならない。 18 彼らの知力は暗くなり、その内なる無知と心の硬化とにより、神のいのちから遠く離れ、 19 自ら無感覚になって、ほしいままにあらゆる不潔な行いをして、放縦に身をゆだねている。 20 しかしあなたがたは、そのようにキリストに学んだのではなかった。 21 あなたがたはたしかに彼に聞き、彼にあって教えられて、イエスにある真理をそのまま学んだはずである。 22 すなわち、あなたがたは、以前の生活に属する、情欲に迷って滅び行く古き人を脱ぎ捨て、 23 心の深みまで新たにされて、 24 真の義と聖とをそなえた神にかたどって造られた新しき人を着るべきである。 25 …
エペソ人への手紙 3
1 こういうわけで、あなたがた異邦人のためにキリスト・イエスの囚人となっているこのパウロ―― 2 わたしがあなたがたのために神から賜わった恵みの務について、あなたがたはたしかに聞いたであろう。 3 すなわち、すでに簡単に書きおくったように、わたしは啓示によって奥義を知らされたのである。 4 あなたがたはそれを読めば、キリストの奥義をわたしがどう理解しているかがわかる。 5 この奥義は、いまは、御霊によって彼の聖なる使徒たちと預言者たちとに啓示されているが、前の時代には、人の子らに対して、そのように知らされてはいなかったのである。 6 それは、異邦人が、福音によりキリスト・イエスにあって、わたしたちと共に神の国をつぐ者となり、共に一つのからだとなり、共に約束にあずかる者となることである。 7 わたしは、神の力がわたしに働いて、自分に与えられた神の恵みの賜物により、福音の僕とされたのである。 8 すなわち、聖徒たちのうちで最も小さい者であるわたしにこの恵みが与えられたが、それは、キリストの無尽蔵の富を異邦人に宣べ伝え、 9 更にまた、万物の造り主である神の中に世々隠されていた奥義にあずかる務がどんなものであるかを、明らかに示すためである。 10 それは今、天上にあるもろもろの支配や権威が、教会をとおして、神の多種多様な知恵を知るに至るためであって、 11 わたしたちの主キリスト・イエスにあって実現された神の永遠の目的にそうものである。 12 この主キリストにあって、わたしたちは、彼に対する信仰によって、確信をもって大胆に神に近づくことができるのである。 13 だから、あなたがたのためにわたしが受けている患難を見て、落胆しないでいてもらいたい。わたしの患難は、あなたがたの光栄なのである。 14 こういうわけで、わたしはひざをかがめて、 15 天上にあり地上にあって「父」と呼ばれているあらゆるものの源なる父に祈る。 16 どうか父が、その栄光の富にしたがい、御霊により、力をもってあなたがたの内なる人を強くして下さるように、 17 また、信仰によって、キリストがあなたがたの心のうちに住み、あなたがたが愛に根ざし愛を基として生活することにより、 18 すべての聖徒と共に、その広さ、長さ、高さ、深さを理解することができ、 19 また人知をはるかに越えたキリストの愛を知って、神に満ちているもののすべてをもって、あなたがたが満たされるように、と祈る。 20 どうか、わたしたちのうちに働く力によって、わたしたちが求めまた思うところのいっさいを、はるかに越えてかなえて下さることができるかたに、 21 教会により、また、キリスト・イエスによって、栄光が世々限りなくあるように、アァメン。
エペソ人への手紙 2
1 さてあなたがたは、先には自分の罪過と罪とによって死んでいた者であって、 2 かつてはそれらの中で、この世のならわしに従い、空中の権をもつ君、すなわち、不従順の子らの中に今も働いている霊に従って、歩いていたのである。 3 また、わたしたちもみな、かつては彼らの中にいて、肉の欲に従って日を過ごし、肉とその思いとの欲するままを行い、ほかの人々と同じく、生れながらの怒りの子であった。 4 しかるに、あわれみに富む神は、わたしたちを愛して下さったその大きな愛をもって、 5 罪過によって死んでいたわたしたちを、キリストと共に生かし――あなたがたの救われたのは、恵みによるのである―― 6 キリスト・イエスにあって、共によみがえらせ、共に天上で座につかせて下さったのである。 7 それは、キリスト・イエスにあってわたしたちに賜わった慈愛による神の恵みの絶大な富を、きたるべき世々に示すためであった。 8 あなたがたの救われたのは、実に、恵みにより、信仰によるのである。それは、あなたがた自身から出たものではなく、神の賜物である。 9 決して行いによるのではない。それは、だれも誇ることがないためなのである。 10 わたしたちは神の作品であって、良い行いをするように、キリスト・イエスにあって造られたのである。神は、わたしたちが、良い行いをして日を過ごすようにと、あらかじめ備えて下さったのである。 11 だから、記憶しておきなさい。あなたがたは以前には、肉によれば異邦人であって、手で行った肉の割礼ある者と称せられる人々からは、無割礼の者と呼ばれており、 12 またその当時は、キリストを知らず、イスラエルの国籍がなく、約束されたいろいろの契約に縁がなく、この世の中で希望もなく神もない者であった。 13 ところが、あなたがたは、このように以前は遠く離れていたが、今ではキリスト・イエスにあって、キリストの血によって近いものとなったのである。 14 キリストはわたしたちの平和であって、二つのものを一つにし、敵意という隔ての中垣を取り除き、ご自分の肉によって、 15 数々の規定から成っている戒めの律法を廃棄したのである。それは、彼にあって、二つのものをひとりの新しい人に造りかえて平和をきたらせ、 16 十字架によって、二つのものを一つのからだとして神と和解させ、敵意を十字架にかけて滅ぼしてしまったのである。 17 それから彼は、こられた上で、遠く離れているあなたがたに平和を宣べ伝え、また近くにいる者たちにも平和を宣べ伝えられたのである。 18 というのは、彼によって、わたしたち両方の者が一つの御霊の中にあって、父のみもとに近づくことができるからである。 19 そこであなたがたは、もはや異国人でも宿り人でもなく、聖徒たちと同じ国籍の者であり、神の家族なのである。 20 またあなたがたは、使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられたものであって、キリスト・イエスご自身が隅のかしら石である。 21 このキリストにあって、建物全体が組み合わされ、主にある聖なる宮に成長し、 22 そしてあなたがたも、主にあって共に建てられて、霊なる神のすまいとなるのである。
エペソ人への手紙 1
1 神の御旨によるキリスト・イエスの使徒パウロから、エペソにいる、キリスト・イエスにあって忠実な聖徒たちへ。 2 わたしたちの父なる神と主イエス・キリストから、恵みと平安とが、あなたがたにあるように。 3 ほむべきかな、わたしたちの主イエス・キリストの父なる神。神はキリストにあって、天上で霊のもろもろの祝福をもって、わたしたちを祝福し、 4 みまえにきよく傷のない者となるようにと、天地の造られる前から、キリストにあってわたしたちを選び、 5 わたしたちに、イエス・キリストによって神の子たる身分を授けるようにと、御旨のよしとするところに従い、愛のうちにあらかじめ定めて下さったのである。 6 これは、その愛する御子によって賜わった栄光ある恵みを、わたしたちがほめたたえるためである。 7 わたしたちは、御子にあって、神の豊かな恵みのゆえに、その血によるあがない、すなわち、罪過のゆるしを受けたのである。 8 神はその恵みをさらに増し加えて、あらゆる知恵と悟りとをわたしたちに賜わり、 9 御旨の奥義を、自らあらかじめ定められた計画に従って、わたしたちに示して下さったのである。 10 それは、時の満ちるに及んで実現されるご計画にほかならない。それによって、神は天にあるもの地にあるものを、ことごとく、キリストにあって一つに帰せしめようとされたのである。 11 わたしたちは、御旨の欲するままにすべての事をなさるかたの目的の下に、キリストにあってあらかじめ定められ、神の民として選ばれたのである。 12 それは、早くからキリストに望みをおいているわたしたちが、神の栄光をほめたたえる者となるためである。 13 あなたがたもまた、キリストにあって、真理の言葉、すなわち、あなたがたの救の福音を聞き、また、彼を信じた結果、約束された聖霊の証印をおされたのである。 14 この聖霊は、わたしたちが神の国をつぐことの保証であって、やがて神につける者が全くあがなわれ、神の栄光をほめたたえるに至るためである。 15 こういうわけで、わたしも、主イエスに対するあなたがたの信仰と、すべての聖徒に対する愛とを耳にし、 16 わたしの祈のたびごとにあなたがたを覚えて、絶えずあなたがたのために感謝している。 17 どうか、わたしたちの主イエス・キリストの神、栄光の父が、知恵と啓示との霊をあなたがたに賜わって神を認めさせ、 18 あなたがたの心の目を明らかにして下さるように、そして、あなたがたが神に召されていだいている望みがどんなものであるか、聖徒たちがつぐべき神の国がいかに栄光に富んだものであるか、 19 また、神の力強い活動によって働く力が、わたしたち信じる者にとっていかに絶大なものであるかを、あなたがたが知るに至るように、と祈っている。 20 神はその力をキリストのうちに働かせて、彼を死人の中からよみがえらせ、天上においてご自分の右に座せしめ、 21 彼を、すべての支配、権威、権力、権勢の上におき、また、この世ばかりでなくきたるべき世においても唱えられる、あらゆる名の上におかれたのである。 22 そして、万物をキリストの足の下に従わせ、彼を万物の上にかしらとして教会に与えられた。 23 この教会はキリストのからだであって、すべてのものを、すべてのもののうちに満たしているかたが、満ちみちているものに、ほかならない。
ガラテヤ人への手紙 6
1 兄弟たちよ。もしもある人が罪過に陥っていることがわかったなら、霊の人であるあなたがたは、柔和な心をもって、その人を正しなさい。それと同時に、もしか自分自身も誘惑に陥ることがありはしないかと、反省しなさい。 2 互に重荷を負い合いなさい。そうすれば、あなたがたはキリストの律法を全うするであろう。 3 もしある人が、事実そうでないのに、自分が何か偉い者であるように思っているとすれば、その人は自分を欺いているのである。 4 ひとりびとり、自分の行いを検討してみるがよい。そうすれば、自分だけには誇ることができても、ほかの人には誇れなくなるであろう。 5 人はそれぞれ、自分自身の重荷を負うべきである。 6 御言を教えてもらう人は、教える人と、すべて良いものを分け合いなさい。 7 まちがってはいけない、神は侮られるようなかたではない。人は自分のまいたものを、刈り取ることになる。 8 すなわち、自分の肉にまく者は、肉から滅びを刈り取り、霊にまく者は、霊から永遠のいのちを刈り取るであろう。 9 わたしたちは、善を行うことに、うみ疲れてはならない。たゆまないでいると、時が来れば刈り取るようになる。 10 だから、機会のあるごとに、だれに対しても、とくに信仰の仲間に対して、善を行おうではないか。 11 ごらんなさい。わたし自身いま筆をとって、こんなに大きい字で、あなたがたに書いていることを。 12 いったい、肉において見えを飾ろうとする者たちは、キリスト・イエスの十字架のゆえに、迫害を受けたくないばかりに、あなたがたにしいて割礼を受けさせようとする。 13 事実、割礼のあるもの自身が律法を守らず、ただ、あなたがたの肉について誇りたいために、割礼を受けさせようとしているのである。 14 しかし、わたし自身には、わたしたちの主イエス・キリストの十字架以外に、誇とするものは、断じてあってはならない。この十字架につけられて、この世はわたしに対して死に、わたしもこの世に対して死んでしまったのである。 15 割礼のあるなしは問題ではなく、ただ、新しく造られることこそ、重要なのである。 16 この法則に従って進む人々の上に、平和とあわれみとがあるように。また、神のイスラエルの上にあるように。 17 だれも今後は、わたしに煩いをかけないでほしい。わたしは、イエスの焼き印を身に帯びているのだから。 18 兄弟たちよ。わたしたちの主イエス・キリストの恵みが、あなたがたの霊と共にあるように、アァメン。
ガラテヤ人への手紙 5
1 自由を得させるために、キリストはわたしたちを解放して下さったのである。だから、堅く立って、二度と奴隷のくびきにつながれてはならない。 2 見よ、このパウロがあなたがたに言う。もし割礼を受けるなら、キリストはあなたがたに用のないものになろう。 3 割礼を受けようとするすべての人たちに、もう一度言っておく。そういう人たちは、律法の全部を行う義務がある。 4 律法によって義とされようとするあなたがたは、キリストから離れてしまっている。恵みから落ちている。 5 わたしたちは、御霊の助けにより、信仰によって義とされる望みを強くいだいている。 6 キリスト・イエスにあっては、割礼があってもなくても、問題ではない。尊いのは、愛によって働く信仰だけである。 7 あなたがたはよく走り続けてきたのに、だれが邪魔をして、真理にそむかせたのか。 8 そのような勧誘は、あなたがたを召されたかたから出たものではない。 9 少しのパン種でも、粉のかたまり全体をふくらませる。 10 あなたがたはいささかもわたしと違った思いをいだくことはないと、主にあって信頼している。しかし、あなたがたを動揺させている者は、それがだれであろうと、さばきを受けるであろう。 11 兄弟たちよ。わたしがもし今でも割礼を宣べ伝えていたら、どうして、いまなお迫害されるはずがあろうか。そうしていたら、十字架のつまずきは、なくなっているであろう。 12 あなたがたの煽動者どもは、自ら不具になるがよかろう。 13 兄弟たちよ。あなたがたが召されたのは、実に、自由を得るためである。ただ、その自由を、肉の働く機会としないで、愛をもって互に仕えなさい。 14 律法の全体は、「自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ」というこの一句に尽きるからである。 15 気をつけるがよい。もし互にかみ合い、食い合っているなら、あなたがたは互に滅ぼされてしまうだろう。 16 わたしは命じる、御霊によって歩きなさい。そうすれば、決して肉の欲を満たすことはない。 17 なぜなら、肉の欲するところは御霊に反し、また御霊の欲するところは肉に反するからである。こうして、二つのものは互に相さからい、その結果、あなたがたは自分でしようと思うことを、することができないようになる。 18 もしあなたがたが御霊に導かれるなら、律法の下にはいない。 19 肉の働きは明白である。すなわち、不品行、汚れ、好色、 20 偶像礼拝、まじない、敵意、争い、そねみ、怒り、党派心、分裂、分派、 21 ねたみ、泥酔、宴楽、および、そのたぐいである。わたしは以前も言ったように、今も前もって言っておく。このようなことを行う者は、神の国をつぐことがない。 22 しかし、御霊の実は、愛、喜び、平和、寛容、慈愛、善意、忠実、 23 柔和、自制であって、これらを否定する律法はない。 24 キリスト・イエスに属する者は、自分の肉を、その情と欲と共に十字架につけてしまったのである。 25 もしわたしたちが御霊によって生きるのなら、また御霊によって進もうではないか。 …
ガラテヤ人への手紙 4
1 わたしの言う意味は、こうである。相続人が子供である間は、全財産の持ち主でありながら、僕となんの差別もなく、 2 父親の定めた時期までは、管理人や後見人の監督の下に置かれているのである。 3 それと同じく、わたしたちも子供であった時には、いわゆるこの世のもろもろの霊力の下に、縛られていた者であった。 4 しかし、時の満ちるに及んで、神は御子を女から生れさせ、律法の下に生れさせて、おつかわしになった。 5 それは、律法の下にある者をあがない出すため、わたしたちに子たる身分を授けるためであった。 6 このように、あなたがたは子であるのだから、神はわたしたちの心の中に、「アバ、父よ」と呼ぶ御子の霊を送って下さったのである。 7 したがって、あなたがたはもはや僕ではなく、子である。子である以上、また神による相続人である。 8 神を知らなかった当時、あなたがたは、本来神ならぬ神々の奴隷になっていた。 9 しかし、今では神を知っているのに、否、むしろ神に知られているのに、どうして、あの無力で貧弱な、もろもろの霊力に逆もどりして、またもや、新たにその奴隷になろうとするのか。 10 あなたがたは、日や月や季節や年などを守っている。 11 わたしは、あなたがたのために努力してきたことが、あるいは、むだになったのではないかと、あなたがたのことが心配でならない。 12 兄弟たちよ。お願いする。どうか、わたしのようになってほしい。わたしも、あなたがたのようになったのだから。あなたがたは、一度もわたしに対して不都合なことをしたことはない。 13 あなたがたも知っているとおり、最初わたしがあなたがたに福音を伝えたのは、わたしの肉体が弱っていたためであった。 14 そして、わたしの肉体にはあなたがたにとって試錬となるものがあったのに、それを卑しめもせず、またきらいもせず、かえってわたしを、神の使かキリスト・イエスかでもあるように、迎えてくれた。 15 その時のあなたがたの感激は、今どこにあるのか。はっきり言うが、あなたがたは、できることなら、自分の目をえぐり出してでも、わたしにくれたかったのだ。 16 それだのに、真理を語ったために、わたしはあなたがたの敵になったのか。 17 彼らがあなたがたに対して熱心なのは、善意からではない。むしろ、自分らに熱心にならせるために、あなたがたをわたしから引き離そうとしているのである。 18 わたしがあなたがたの所にいる時だけでなく、いつも、良いことについて熱心に慕われるのは、良いことである。 19 ああ、わたしの幼な子たちよ。あなたがたの内にキリストの形ができるまでは、わたしは、またもや、あなたがたのために産みの苦しみをする。 20 できることなら、わたしは今あなたがたの所にいて、語調を変えて話してみたい。わたしは、あなたがたのことで、途方にくれている。 21 律法の下にとどまっていたいと思う人たちよ。わたしに答えなさい。あなたがたは律法の言うところを聞かないのか。 22 そのしるすところによると、アブラハムにふたりの子があったが、ひとりは女奴隷から、ひとりは自由の女から生れた。 23 女奴隷の子は肉によって生れたのであり、自由の女の子は約束によって生れたのであった。 24 さて、この物語は比喩としてみられる。すなわち、この女たちは二つの契約をさす。そのひとりはシナイ山から出て、奴隷となる者を産む。ハガルがそれである。 25 ハガルといえば、アラビヤではシナイ山のことで、今のエルサレムに当る。なぜなら、それは子たちと共に、奴隷となっているからである。 …
ガラテヤ人への手紙 3
1 ああ、物わかりのわるいガラテヤ人よ。十字架につけられたイエス・キリストが、あなたがたの目の前に描き出されたのに、いったい、だれがあなたがたを惑わしたのか。 2 わたしは、ただこの一つの事を、あなたがたに聞いてみたい。あなたがたが御霊を受けたのは、律法を行ったからか、それとも、聞いて信じたからか。 3 あなたがたは、そんなに物わかりがわるいのか。御霊で始めたのに、今になって肉で仕上げるというのか。 4 あれほどの大きな経験をしたことは、むだであったのか。まさか、むだではあるまい。 5 すると、あなたがたに御霊を賜い、力あるわざをあなたがたの間でなされたのは、律法を行ったからか、それとも、聞いて信じたからか。 6 このように、アブラハムは「神を信じた。それによって、彼は義と認められた」のである。 7 だから、信仰による者こそアブラハムの子であることを、知るべきである。 8 聖書は、神が異邦人を信仰によって義とされることを、あらかじめ知って、アブラハムに、「あなたによって、すべての国民は祝福されるであろう」との良い知らせを、予告したのである。 9 このように、信仰による者は、信仰の人アブラハムと共に、祝福を受けるのである。 10 いったい、律法の行いによる者は、皆のろいの下にある。「律法の書に書いてあるいっさいのことを守らず、これを行わない者は、皆のろわれる」と書いてあるからである。 11 そこで、律法によっては、神のみまえに義とされる者はひとりもないことが、明らかである。なぜなら、「信仰による義人は生きる」からである。 12 律法は信仰に基いているものではない。かえって、「律法を行う者は律法によって生きる」のである。 13 キリストは、わたしたちのためにのろいとなって、わたしたちを律法ののろいからあがない出して下さった。聖書に、「木にかけられる者は、すべてのろわれる」と書いてある。 14 それは、アブラハムの受けた祝福が、イエス・キリストにあって異邦人に及ぶためであり、約束された御霊を、わたしたちが信仰によって受けるためである。 15 兄弟たちよ。世のならわしを例にとって言おう。人間の遺言でさえ、いったん作成されたら、これを無効にしたり、これに付け加えたりすることは、だれにもできない。 16 さて、約束は、アブラハムと彼の子孫とに対してなされたのである。それは、多数をさして「子孫たちとに」と言わずに、ひとりをさして「あなたの子孫とに」と言っている。これは、キリストのことである。 17 わたしの言う意味は、こうである。神によってあらかじめ立てられた契約が、四百三十年の後にできた律法によって破棄されて、その約束がむなしくなるようなことはない。 18 もし相続が、律法に基いてなされるとすれば、もはや約束に基いたものではない。ところが事実、神は約束によって、相続の恵みをアブラハムに賜わったのである。 19 それでは、律法はなんであるか。それは違反を促すため、あとから加えられたのであって、約束されていた子孫が来るまで存続するだけのものであり、かつ、天使たちをとおし、仲介者の手によって制定されたものにすぎない。 20 仲介者なるものは、一方だけに属する者ではない。しかし、神はひとりである。 21 では、律法は神の約束と相いれないものか。断じてそうではない。もし人を生かす力のある律法が与えられていたとすれば、義はたしかに律法によって実現されたであろう。 22 しかし、約束が、信じる人々にイエス・キリストに対する信仰によって与えられるために、聖書はすべての人を罪の下に閉じ込めたのである。 23 しかし、信仰が現れる前には、わたしたちは律法の下で監視されており、やがて啓示される信仰の時まで閉じ込められていた。 24 このようにして律法は、信仰によって義とされるために、わたしたちをキリストに連れて行く養育掛となったのである。 25 しかし、いったん信仰が現れた以上、わたしたちは、もはや養育掛のもとにはいない。 …