コリント人への第一の手紙 1

1 神の御旨により召されてキリスト・イエスの使徒となったパウロと、兄弟ソステネから、 2 コリントにある神の教会、すなわち、わたしたちの主イエス・キリストの御名を至る所で呼び求めているすべての人々と共に、キリスト・イエスにあってきよめられ、聖徒として召されたかたがたへ。このキリストは、わたしたちの主であり、また彼らの主であられる。 3 わたしたちの父なる神と主イエス・キリストから、恵みと平安とが、あなたがたにあるように。 4 わたしは、あなたがたがキリスト・イエスにあって与えられた神の恵みを思って、いつも神に感謝している。 5 あなたがたはキリストにあって、すべてのことに、すなわち、すべての言葉にもすべての知識にも恵まれ、 6 キリストのためのあかしが、あなたがたのうちに確かなものとされ、 7 こうして、あなたがたは恵みの賜物にいささかも欠けることがなく、わたしたちの主イエス・キリストの現れるのを待ち望んでいる。 8 主もまた、あなたがたを最後まで堅くささえて、わたしたちの主イエス・キリストの日に、責められるところのない者にして下さるであろう。 9 神は真実なかたである。あなたがたは神によって召され、御子、わたしたちの主イエス・キリストとの交わりに、はいらせていただいたのである。 10 さて兄弟たちよ。わたしたちの主イエス・キリストの名によって、あなたがたに勧める。みな語ることを一つにし、お互の間に分争がないようにし、同じ心、同じ思いになって、堅く結び合っていてほしい。 11 わたしの兄弟たちよ。実は、クロエの家の者たちから、あなたがたの間に争いがあると聞かされている。 12 はっきり言うと、あなたがたがそれぞれ、「わたしはパウロにつく」「わたしはアポロに」「わたしはケパに」「わたしはキリストに」と言い合っていることである。 13 キリストは、いくつにも分けられたのか。パウロは、あなたがたのために十字架につけられたことがあるのか。それとも、あなたがたは、パウロの名によってバプテスマを受けたのか。 14 わたしは感謝しているが、クリスポとガイオ以外には、あなたがたのうちのだれにも、バプテスマを授けたことがない。 15 それはあなたがたがわたしの名によってバプテスマを受けたのだと、だれにも言われることのないためである。 16 もっとも、ステパナの家の者たちには、バプテスマを授けたことがある。しかし、そのほかには、だれにも授けた覚えがない。 17 いったい、キリストがわたしをつかわされたのは、バプテスマを授けるためではなく、福音を宣べ伝えるためであり、しかも知恵の言葉を用いずに宣べ伝えるためであった。それは、キリストの十字架が無力なものになってしまわないためなのである。 18 十字架の言は、滅び行く者には愚かであるが、救にあずかるわたしたちには、神の力である。 19 32 1Cor.1.19 20 知者はどこにいるか。学者はどこにいるか。この世の論者はどこにいるか。神はこの世の知恵を、愚かにされたではないか。 21 この世は、自分の知恵によって神を認めるに至らなかった。それは、神の知恵にかなっている。そこで神は、宣教の愚かさによって、信じる者を救うこととされたのである。 22 ユダヤ人はしるしを請い、ギリシヤ人は知恵を求める。 23 しかしわたしたちは、十字架につけられたキリストを宣べ伝える。このキリストは、ユダヤ人にはつまずかせるもの、異邦人には愚かなものであるが、 24 召された者自身にとっては、ユダヤ人にもギリシヤ人にも、神の力、神の知恵たるキリストなのである。 25 …

ローマ人への手紙 16

1 ケンクレヤにある教会の執事、わたしたちの姉妹フィベを、あなたがたに紹介する。 2 どうか、聖徒たるにふさわしく、主にあって彼女を迎え、そして、彼女があなたがたにしてもらいたいことがあれば、何事でも、助けてあげてほしい。彼女は多くの人の援助者であり、またわたし自身の援助者でもあった。 3 キリスト・イエスにあるわたしの同労者プリスカとアクラとに、よろしく言ってほしい。 4 彼らは、わたしのいのちを救うために、自分の首をさえ差し出してくれたのである。彼らに対しては、わたしだけではなく、異邦人のすべての教会も、感謝している。 5 また、彼らの家の教会にも、よろしく。わたしの愛するエパネトに、よろしく言ってほしい。彼は、キリストにささげられたアジヤの初穂である。 6 あなたがたのために一方ならず労苦したマリヤに、よろしく言ってほしい。 7 わたしの同族であって、わたしと一緒に投獄されたことのあるアンデロニコとユニアスとに、よろしく。彼らは使徒たちの間で評判がよく、かつ、わたしよりも先にキリストを信じた人々である。 8 主にあって愛するアムプリアトに、よろしく。 9 キリストにあるわたしたちの同労者ウルバノと、愛するスタキスとに、よろしく。 10 キリストにあって錬達なアペレに、よろしく。アリストブロの家の人たちに、よろしく。 11 同族のヘロデオンに、よろしく。ナルキソの家の、主にある人たちに、よろしく。 12 主にあって労苦しているツルパナとツルポサとに、よろしく。主にあって一方ならず労苦した愛するペルシスに、よろしく。 13 主にあって選ばれたルポスと、彼の母とに、よろしく。彼の母は、わたしの母でもある。 14 アスンクリト、フレゴン、ヘルメス、パトロバ、ヘルマスおよび彼らと一緒にいる兄弟たちに、よろしく。 15 ピロロゴとユリヤとに、またネレオとその姉妹とに、オルンパに、また彼らと一緒にいるすべての聖徒たちに、よろしく言ってほしい。 16 きよい接吻をもって、互にあいさつをかわしなさい。キリストのすべての教会から、あなたがたによろしく。 17 さて兄弟たちよ。あなたがたに勧告する。あなたがたが学んだ教にそむいて分裂を引き起し、つまずきを与える人々を警戒し、かつ彼らから遠ざかるがよい。 18 なぜなら、こうした人々は、わたしたちの主キリストに仕えないで、自分の腹に仕え、そして甘言と美辞とをもって、純朴な人々の心を欺く者どもだからである。 19 あなたがたの従順は、すべての人々の耳に達しており、それをあなたがたのために喜んでいる。しかし、わたしの願うところは、あなたがたが善にさとく、悪には、うとくあってほしいことである。 20 28 Rom.16.20 21 わたしの同労者テモテおよび同族のルキオ、ヤソン、ソシパテロから、あなたがたによろしく。 22 (この手紙を筆記したわたしテルテオも、主にあってあなたがたにあいさつの言葉をおくる。) 23 29 Rom.16.23 24 わたしたちの主イエス・キリストの恵みが、あなたがた一同と共にあるように、アァメン。〕 …

ローマ人への手紙 15

1 わたしたち強い者は、強くない者たちの弱さをになうべきであって、自分だけを喜ばせることをしてはならない。 2 わたしたちひとりびとりは、隣り人の徳を高めるために、その益を図って彼らを喜ばすべきである。 3 キリストさえ、ご自身を喜ばせることはなさらなかった。むしろ「あなたをそしる者のそしりが、わたしに降りかかった」と書いてあるとおりであった。 4 これまでに書かれた事がらは、すべてわたしたちの教のために書かれたのであって、それは聖書の与える忍耐と慰めとによって、望みをいだかせるためである。 5 どうか、忍耐と慰めとの神が、あなたがたに、キリスト・イエスにならって互に同じ思いをいだかせ、 6 こうして、心を一つにし、声を合わせて、わたしたちの主イエス・キリストの父なる神をあがめさせて下さるように。 7 こういうわけで、キリストもわたしたちを受けいれて下さったように、あなたがたも互に受けいれて、神の栄光をあらわすべきである。 8 わたしは言う、キリストは神の真実を明らかにするために、割礼のある者の僕となられた。それは父祖たちの受けた約束を保証すると共に、 9 34 Rom.15.9 10 35 Rom.15.10 11 36 Rom.15.11 12 37 Rom.15.12 13 どうか、望みの神が、信仰から来るあらゆる喜びと平安とを、あなたがたに満たし、聖霊の力によって、あなたがたを、望みにあふれさせて下さるように。 14 さて、わたしの兄弟たちよ。あなたがた自身が、善意にあふれ、あらゆる知恵に満たされ、そして互に訓戒し合う力のあることを、わたしは堅く信じている。 15 しかし、わたしはあなたがたの記憶を新たにするために、ところどころ、かなり思いきって書いた。それは、神からわたしに賜わった恵みによって、書いたのである。 16 このように恵みを受けたのは、わたしが異邦人のためにキリスト・イエスに仕える者となり、神の福音のために祭司の役を勤め、こうして異邦人を、聖霊によってきよめられた、御旨にかなうささげ物とするためである。 17 だから、わたしは神への奉仕については、キリスト・イエスにあって誇りうるのである。 18 わたしは、異邦人を従順にするために、キリストがわたしを用いて、言葉とわざ、 19 しるしと不思議との力、聖霊の力によって、働かせて下さったことの外には、あえて何も語ろうとは思わない。こうして、わたしはエルサレムから始まり、巡りめぐってイルリコに至るまで、キリストの福音を満たしてきた。 20 その際、わたしの切に望んだところは、他人の土台の上に建てることをしないで、キリストの御名がまだ唱えられていない所に福音を宣べ伝えることであった。 21 38 Rom.15.21 22 こういうわけで、わたしはあなたがたの所に行くことを、たびたび妨げられてきた。 23 …

ローマ人への手紙 14

1 信仰の弱い者を受けいれなさい。ただ、意見を批評するためであってはならない。 2 ある人は、何を食べてもさしつかえないと信じているが、弱い人は野菜だけを食べる。 3 食べる者は食べない者を軽んじてはならず、食べない者も食べる者をさばいてはならない。神は彼を受けいれて下さったのであるから。 4 他人の僕をさばくあなたは、いったい、何者であるか。彼が立つのも倒れるのも、その主人によるのである。しかし、彼は立つようになる。主は彼を立たせることができるからである。 5 また、ある人は、この日がかの日よりも大事であると考え、ほかの人はどの日も同じだと考える。各自はそれぞれ心の中で、確信を持っておるべきである。 6 日を重んじる者は、主のために重んじる。また食べる者も主のために食べる。神に感謝して食べるからである。食べない者も主のために食べない。そして、神に感謝する。 7 すなわち、わたしたちのうち、だれひとり自分のために生きる者はなく、だれひとり自分のために死ぬ者はない。 8 わたしたちは、生きるのも主のために生き、死ぬのも主のために死ぬ。だから、生きるにしても死ぬにしても、わたしたちは主のものなのである。 9 なぜなら、キリストは、死者と生者との主となるために、死んで生き返られたからである。 10 それだのに、あなたは、なぜ兄弟をさばくのか。あなたは、なぜ兄弟を軽んじるのか。わたしたちはみな、神のさばきの座の前に立つのである。 11 24 Rom.14.11 12 だから、わたしたちひとりびとりは、神に対して自分の言いひらきをすべきである。 13 それゆえ、今後わたしたちは、互にさばき合うことをやめよう。むしろ、あなたがたは、妨げとなる物や、つまずきとなる物を兄弟の前に置かないことに、決めるがよい。 14 わたしは、主イエスにあって知りかつ確信している。それ自体、汚れているものは一つもない。ただ、それが汚れていると考える人にだけ、汚れているのである。 15 もし食物のゆえに兄弟を苦しめるなら、あなたは、もはや愛によって歩いているのではない。あなたの食物によって、兄弟を滅ぼしてはならない。キリストは彼のためにも、死なれたのである。 16 それだから、あなたがたにとって良い事が、そしりの種にならぬようにしなさい。 17 神の国は飲食ではなく、義と、平和と、聖霊における喜びとである。 18 こうしてキリストに仕える者は、神に喜ばれ、かつ、人にも受けいれられるのである。 19 こういうわけで、平和に役立つことや、互の徳を高めることを、追い求めようではないか。 20 食物のことで、神のみわざを破壊してはならない。すべての物はきよい。ただ、それを食べて人をつまずかせる者には、悪となる。 21 肉を食わず、酒を飲まず、そのほか兄弟をつまずかせないのは、良いことである。 22 あなたの持っている信仰を、神のみまえに、自分自身に持っていなさい。自ら良いと定めたことについて、やましいと思わない人は、さいわいである。 23 しかし、疑いながら食べる者は、信仰によらないから、罪に定められる。すべて信仰によらないことは、罪である。

ローマ人への手紙 13

1 すべての人は、上に立つ権威に従うべきである。なぜなら、神によらない権威はなく、おおよそ存在している権威は、すべて神によって立てられたものだからである。 2 したがって、権威に逆らう者は、神の定めにそむく者である。そむく者は、自分の身にさばきを招くことになる。 3 いったい、支配者たちは、善事をする者には恐怖でなく、悪事をする者にこそ恐怖である。あなたは権威を恐れないことを願うのか。それでは、善事をするがよい。そうすれば、彼からほめられるであろう。 4 彼は、あなたに益を与えるための神の僕なのである。しかし、もしあなたが悪事をすれば、恐れなければならない。彼はいたずらに剣を帯びているのではない。彼は神の僕であって、悪事を行う者に対しては、怒りをもって報いるからである。 5 だから、ただ怒りをのがれるためだけではなく、良心のためにも従うべきである。 6 あなたがたが貢を納めるのも、また同じ理由からである。彼らは神に仕える者として、もっぱらこの務に携わっているのである。 7 あなたがたは、彼らすべてに対して、義務を果しなさい。すなわち、貢を納むべき者には貢を納め、税を納むべき者には税を納め、恐るべき者は恐れ、敬うべき者は敬いなさい。 8 互に愛し合うことの外は、何人にも借りがあってはならない。人を愛する者は、律法を全うするのである。 9 「姦淫するな、殺すな、盗むな、むさぼるな」など、そのほかに、どんな戒めがあっても、結局「自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ」というこの言葉に帰する。 10 愛は隣り人に害を加えることはない。だから、愛は律法を完成するものである。 11 なお、あなたがたは時を知っているのだから、特に、この事を励まねばならない。すなわち、あなたがたの眠りからさめるべき時が、すでにきている。なぜなら今は、わたしたちの救が、初め信じた時よりも、もっと近づいているからである。 12 夜はふけ、日が近づいている。それだから、わたしたちは、やみのわざを捨てて、光の武具を着けようではないか。 13 そして、宴楽と泥酔、淫乱と好色、争いとねたみを捨てて、昼歩くように、つつましく歩こうではないか。 14 あなたがたは、主イエス・キリストを着なさい。肉の欲を満たすことに心を向けてはならない。

ローマ人への手紙 12

1 兄弟たちよ。そういうわけで、神のあわれみによってあなたがたに勧める。あなたがたのからだを、神に喜ばれる、生きた、聖なる供え物としてささげなさい。それが、あなたがたのなすべき霊的な礼拝である。 2 あなたがたは、この世と妥協してはならない。むしろ、心を新たにすることによって、造りかえられ、何が神の御旨であるか、何が善であって、神に喜ばれ、かつ全きことであるかを、わきまえ知るべきである。 3 わたしは、自分に与えられた恵みによって、あなたがたひとりびとりに言う。思うべき限度を越えて思いあがることなく、むしろ、神が各自に分け与えられた信仰の量りにしたがって、慎み深く思うべきである。 4 なぜなら、一つのからだにたくさんの肢体があるが、それらの肢体がみな同じ働きをしてはいないように、 5 わたしたちも数は多いが、キリストにあって一つのからだであり、また各自は互に肢体だからである。 6 このように、わたしたちは与えられた恵みによって、それぞれ異なった賜物を持っているので、もし、それが預言であれば、信仰の程度に応じて預言をし、 7 奉仕であれば奉仕をし、また教える者であれば教え、 8 勧めをする者であれば勧め、寄附する者は惜しみなく寄附し、指導する者は熱心に指導し、慈善をする者は快く慈善をすべきである。 9 愛には偽りがあってはならない。悪は憎み退け、善には親しみ結び、 10 兄弟の愛をもって互にいつくしみ、進んで互に尊敬し合いなさい。 11 熱心で、うむことなく、霊に燃え、主に仕え、 12 望みをいだいて喜び、患難に耐え、常に祈りなさい。 13 貧しい聖徒を助け、努めて旅人をもてなしなさい。 14 あなたがたを迫害する者を祝福しなさい。祝福して、のろってはならない。 15 喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい。 16 互に思うことをひとつにし、高ぶった思いをいだかず、かえって低い者たちと交わるがよい。自分が知者だと思いあがってはならない。 17 だれに対しても悪をもって悪に報いず、すべての人に対して善を図りなさい。 18 あなたがたは、できる限りすべての人と平和に過ごしなさい。 19 愛する者たちよ。自分で復讐をしないで、むしろ、神の怒りに任せなさい。なぜなら、「主が言われる。復讐はわたしのすることである。わたし自身が報復する」と書いてあるからである。 20 むしろ、「もしあなたの敵が飢えるなら、彼に食わせ、かわくなら、彼に飲ませなさい。そうすることによって、あなたは彼の頭に燃えさかる炭火を積むことになるのである」。 21 悪に負けてはいけない。かえって、善をもって悪に勝ちなさい。

ローマ人への手紙 11

1 そこで、わたしは問う、「神はその民を捨てたのであろうか」。断じてそうではない。わたしもイスラエル人であり、アブラハムの子孫、ベニヤミン族の者である。 2 神は、あらかじめ知っておられたその民を、捨てることはされなかった。聖書がエリヤについてなんと言っているか、あなたがたは知らないのか。すなわち、彼はイスラエルを神に訴えてこう言った。 3 「主よ、彼らはあなたの預言者たちを殺し、あなたの祭壇をこぼち、そして、わたしひとりが取り残されたのに、彼らはわたしのいのちをも求めています」。 4 しかし、彼に対する御告げはなんであったか、「バアルにひざをかがめなかった七千人を、わたしのために残しておいた」。 5 それと同じように、今の時にも、恵みの選びによって残された者がいる。 6 しかし、恵みによるのであれば、もはや行いによるのではない。そうでないと、恵みはもはや恵みでなくなるからである。 7 では、どうなるのか。イスラエルはその追い求めているものを得ないで、ただ選ばれた者が、それを得た。そして、他の者たちはかたくなになった。 8 37 Rom.11.8 9 38 Rom.11.9 10 39 Rom.11.10 11 そこで、わたしは問う、「彼らがつまずいたのは、倒れるためであったのか」。断じてそうではない。かえって、彼らの罪過によって、救が異邦人に及び、それによってイスラエルを奮起させるためである。 12 しかし、もし、彼らの罪過が世の富となり、彼らの失敗が異邦人の富となったとすれば、まして彼らが全部救われたなら、どんなにかすばらしいことであろう。 13 そこでわたしは、あなたがた異邦人に言う。わたし自身は異邦人の使徒なのであるから、わたしの務を光栄とし、 14 どうにかしてわたしの骨肉を奮起させ、彼らの幾人かを救おうと願っている。 15 もし彼らの捨てられたことが世の和解となったとすれば、彼らの受けいれられることは、死人の中から生き返ることではないか。 16 もし、麦粉の初穂がきよければ、そのかたまりもきよい。もし根がきよければ、その枝もきよい。 17 しかし、もしある枝が切り去られて、野生のオリブであるあなたがそれにつがれ、オリブの根の豊かな養分にあずかっているとすれば、 18 あなたはその枝に対して誇ってはならない。たとえ誇るとしても、あなたが根をささえているのではなく、根があなたをささえているのである。 19 すると、あなたは、「枝が切り去られたのは、わたしがつがれるためであった」と言うであろう。 20 まさに、そのとおりである。彼らは不信仰のゆえに切り去られ、あなたは信仰のゆえに立っているのである。高ぶった思いをいだかないで、むしろ恐れなさい。 21 もし神が元木の枝を惜しまなかったとすれば、あなたを惜しむようなことはないであろう。 22 神の慈愛と峻厳とを見よ。神の峻厳は倒れた者たちに向けられ、神の慈愛は、もしあなたがその慈愛にとどまっているなら、あなたに向けられる。そうでないと、あなたも切り取られるであろう。 23 しかし彼らも、不信仰を続けなければ、つがれるであろう。神には彼らを再びつぐ力がある。 24 …

ローマ人への手紙 10

1 兄弟たちよ。わたしの心の願い、彼らのために神にささげる祈は、彼らが救われることである。 2 わたしは、彼らが神に対して熱心であることはあかしするが、その熱心は深い知識によるものではない。 3 なぜなら、彼らは神の義を知らないで、自分の義を立てようと努め、神の義に従わなかったからである。 4 キリストは、すべて信じる者に義を得させるために、律法の終りとなられたのである。 5 モーセは、律法による義を行う人は、その義によって生きる、と書いている。 6 しかし、信仰による義は、こう言っている、「あなたは心のうちで、だれが天に上るであろうかと言うな」。それは、キリストを引き降ろすことである。 7 また、「だれが底知れぬ所に下るであろうかと言うな」。それは、キリストを死人の中から引き上げることである。 8 では、なんと言っているか。「言葉はあなたの近くにある。あなたの口にあり、心にある」。この言葉とは、わたしたちが宣べ伝えている信仰の言葉である。 9 すなわち、自分の口で、イエスは主であると告白し、自分の心で、神が死人の中からイエスをよみがえらせたと信じるなら、あなたは救われる。 10 なぜなら、人は心に信じて義とされ、口で告白して救われるからである。 11 聖書は、「すべて彼を信じる者は、失望に終ることがない」と言っている。 12 ユダヤ人とギリシヤ人との差別はない。同一の主が万民の主であって、彼を呼び求めるすべての人を豊かに恵んで下さるからである。 13 なぜなら、「主の御名を呼び求める者は、すべて救われる」とあるからである。 14 しかし、信じたことのない者を、どうして呼び求めることがあろうか。聞いたことのない者を、どうして信じることがあろうか。宣べ伝える者がいなくては、どうして聞くことがあろうか。 15 つかわされなくては、どうして宣べ伝えることがあろうか。「ああ、麗しいかな、良きおとずれを告げる者の足は」と書いてあるとおりである。 16 しかし、すべての人が福音に聞き従ったのではない。イザヤは、「主よ、だれがわたしたちから聞いたことを信じましたか」と言っている。 17 したがって、信仰は聞くことによるのであり、聞くことはキリストの言葉から来るのである。 18 22 Rom.10.18 19 23 Rom.10.19 20 24 Rom.10.20 21 25 Rom.10.21

ローマ人への手紙 9

1 わたしはキリストにあって真実を語る。偽りは言わない。わたしの良心も聖霊によって、わたしにこうあかしをしている。 2 すなわち、わたしに大きな悲しみがあり、わたしの心に絶えざる痛みがある。 3 実際、わたしの兄弟、肉による同族のためなら、わたしのこの身がのろわれて、キリストから離されてもいとわない。 4 彼らはイスラエル人であって、子たる身分を授けられることも、栄光も、もろもろの契約も、律法を授けられることも、礼拝も、数々の約束も彼らのもの、 5 また父祖たちも彼らのものであり、肉によればキリストもまた彼らから出られたのである。万物の上にいます神は、永遠にほむべきかな、アァメン。 6 しかし、神の言が無効になったというわけではない。なぜなら、イスラエルから出た者が全部イスラエルなのではなく、 7 また、アブラハムの子孫だからといって、その全部が子であるのではないからである。かえって「イサクから出る者が、あなたの子孫と呼ばれるであろう」。 8 すなわち、肉の子がそのまま神の子なのではなく、むしろ約束の子が子孫として認められるのである。 9 約束の言葉はこうである。「来年の今ごろ、わたしはまた来る。そして、サラに男子が与えられるであろう」。 10 そればかりではなく、ひとりの人、すなわち、わたしたちの父祖イサクによって受胎したリベカの場合も、また同様である。 11 まだ子供らが生れもせず、善も悪もしない先に、神の選びの計画が、 12 わざによらず、召したかたによって行われるために、「兄は弟に仕えるであろう」と、彼女に仰せられたのである。 13 「わたしはヤコブを愛しエサウを憎んだ」と書いてあるとおりである。 14 では、わたしたちはなんと言おうか。神の側に不正があるのか。断じてそうではない。 15 神はモーセに言われた、「わたしは自分のあわれもうとする者をあわれみ、いつくしもうとする者を、いつくしむ」。 16 ゆえに、それは人間の意志や努力によるのではなく、ただ神のあわれみによるのである。 17 聖書はパロにこう言っている、「わたしがあなたを立てたのは、この事のためである。すなわち、あなたによってわたしの力をあらわし、また、わたしの名が全世界に言いひろめられるためである」。 18 だから、神はそのあわれもうと思う者をあわれみ、かたくなにしようと思う者を、かたくなになさるのである。 19 そこで、あなたは言うであろう、「なぜ神は、なおも人を責められるのか。だれが、神の意図に逆らい得ようか」。 20 ああ人よ。あなたは、神に言い逆らうとは、いったい、何者なのか。造られたものが造った者に向かって、「なぜ、わたしをこのように造ったのか」と言うことがあろうか。 21 陶器を造る者は、同じ土くれから、一つを尊い器に、他を卑しい器に造りあげる権能がないのであろうか。 22 もし、神が怒りをあらわし、かつ、ご自身の力を知らせようと思われつつも、滅びることになっている怒りの器を、大いなる寛容をもって忍ばれたとすれば、 23 かつ、栄光にあずからせるために、あらかじめ用意されたあわれみの器にご自身の栄光の富を知らせようとされたとすれば、どうであろうか。 24 神は、このあわれみの器として、またわたしたちをも、ユダヤ人の中からだけではなく、異邦人の中からも召されたのである。 25 34 …

ローマ人への手紙 8

1 こういうわけで、今やキリスト・イエスにある者は罪に定められることがない。 2 なぜなら、キリスト・イエスにあるいのちの御霊の法則は、罪と死との法則からあなたを解放したからである。 3 律法が肉により無力になっているためになし得なかった事を、神はなし遂げて下さった。すなわち、御子を、罪の肉の様で罪のためにつかわし、肉において罪を罰せられたのである。 4 これは律法の要求が、肉によらず霊によって歩くわたしたちにおいて、満たされるためである。 5 なぜなら、肉に従う者は肉のことを思い、霊に従う者は霊のことを思うからである。 6 肉の思いは死であるが、霊の思いは、いのちと平安とである。 7 なぜなら、肉の思いは神に敵するからである。すなわち、それは神の律法に従わず、否、従い得ないのである。 8 また、肉にある者は、神を喜ばせることができない。 9 しかし、神の御霊があなたがたの内に宿っているなら、あなたがたは肉におるのではなく、霊におるのである。もし、キリストの霊を持たない人がいるなら、その人はキリストのものではない。 10 もし、キリストがあなたがたの内におられるなら、からだは罪のゆえに死んでいても、霊は義のゆえに生きているのである。 11 もし、イエスを死人の中からよみがえらせたかたの御霊が、あなたがたの内に宿っているなら、キリスト・イエスを死人の中からよみがえらせたかたは、あなたがたの内に宿っている御霊によって、あなたがたの死ぬべきからだをも、生かしてくださるであろう。 12 それゆえに、兄弟たちよ。わたしたちは、果すべき責任を負っている者であるが、肉に従って生きる責任を肉に対して負っているのではない。 13 なぜなら、もし、肉に従って生きるなら、あなたがたは死ぬ外はないからである。しかし、霊によってからだの働きを殺すなら、あなたがたは生きるであろう。 14 すべて神の御霊に導かれている者は、すなわち、神の子である。 15 あなたがたは再び恐れをいだかせる奴隷の霊を受けたのではなく、子たる身分を授ける霊を受けたのである。その霊によって、わたしたちは「アバ、父よ」と呼ぶのである。 16 御霊みずから、わたしたちの霊と共に、わたしたちが神の子であることをあかしして下さる。 17 もし子であれば、相続人でもある。神の相続人であって、キリストと栄光を共にするために苦難をも共にしている以上、キリストと共同の相続人なのである。 18 わたしは思う。今のこの時の苦しみは、やがてわたしたちに現されようとする栄光に比べると、言うに足りない。 19 被造物は、実に、切なる思いで神の子たちの出現を待ち望んでいる。 20 なぜなら、被造物が虚無に服したのは、自分の意志によるのではなく、服従させたかたによるのであり、 21 かつ、被造物自身にも、滅びのなわめから解放されて、神の子たちの栄光の自由に入る望みが残されているからである。 22 実に、被造物全体が、今に至るまで、共にうめき共に産みの苦しみを続けていることを、わたしたちは知っている。 23 それだけではなく、御霊の最初の実を持っているわたしたち自身も、心の内でうめきながら、子たる身分を授けられること、すなわち、からだのあがなわれることを待ち望んでいる。 24 わたしたちは、この望みによって救われているのである。しかし、目に見える望みは望みではない。なぜなら、現に見ている事を、どうして、なお望む人があろうか。 25 もし、わたしたちが見ないことを望むなら、わたしたちは忍耐して、それを待ち望むのである。 …