列王紀上 17

1 ギレアデのテシベに住むテシベびとエリヤはアハブに言った、「わたしの仕えているイスラエルの神、主は生きておられます。わたしの言葉のないうちは、数年雨も露もないでしょう」。 2 主の言葉がエリヤに臨んだ、 3 「ここを去って東におもむき、ヨルダンの東にあるケリテ川のほとりに身を隠しなさい。 4 そしてその川の水を飲みなさい。わたしはからすに命じて、そこであなたを養わせよう」。 5 エリヤは行って、主の言葉のとおりにした。すなわち行って、ヨルダンの東にあるケリテ川のほとりに住んだ。 6 すると、からすが朝ごとに彼の所にパンと肉を運び、また夕ごとにパンと肉を運んできた。そして彼はその川の水を飲んだ。 7 しかし国に雨がなかったので、しばらくしてその川はかれた。 8 その時、主の言葉が彼に臨んで言った、 9 「立ってシドンに属するザレパテへ行って、そこに住みなさい。わたしはそのところのやもめ女に命じてあなたを養わせよう」。 10 そこで彼は立ってザレパテへ行ったが、町の門に着いたとき、ひとりのやもめ女が、その所でたきぎを拾っていた。彼はその女に声をかけて言った、「器に水を少し持ってきて、わたしに飲ませてください」。 11 彼女が行って、それを持ってこようとした時、彼は彼女を呼んで言った、「手に一口のパンを持ってきてください」。 12 彼女は言った、「あなたの神、主は生きておられます。わたしにはパンはありません。ただ、かめに一握りの粉と、びんに少しの油があるだけです。今わたしはたきぎ二、三本を拾い、うちへ帰って、わたしと子供のためにそれを調理し、それを食べて死のうとしているのです」。 13 エリヤは彼女に言った、「恐れるにはおよばない。行って、あなたが言ったとおりにしなさい。しかしまず、それでわたしのために小さいパンを、一つ作って持ってきなさい。その後、あなたと、あなたの子供のために作りなさい。 14 『主が雨を地のおもてに降らす日まで、かめの粉は尽きず、びんの油は絶えない』とイスラエルの神、主が言われるからです」。 15 彼女は行って、エリヤが言ったとおりにした。彼女と彼および彼女の家族は久しく食べた。 16 主がエリヤによって言われた言葉のように、かめの粉は尽きず、びんの油は絶えなかった。 17 これらの事の後、その家の主婦であるこの女の男の子が病気になった。その病気はたいそう重く、息が絶えたので、 18 彼女はエリヤに言った、「神の人よ、あなたはわたしに、何の恨みがあるのですか。あなたはわたしの罪を思い出させるため、またわたしの子を死なせるためにおいでになったのですか」。 19 エリヤは彼女に言った、「子をわたしによこしなさい」。そして彼女のふところから子供を取り、自分のいる屋上のへやへかかえて上り、自分の寝台に寝かせ、 20 主に呼ばわって言った、「わが神、主よ、あなたはわたしが宿っている家のやもめにさえ災をくだして、子供を殺されるのですか」。 21 そして三度その子供の上に身を伸ばし、主に呼ばわって言った、「わが神、主よ、この子供の魂をもとに帰らせてください」。 22 主はエリヤの声を聞きいれられたので、その子供の魂はもとに帰って、彼は生きかえった。 23 エリヤはその子供を取って屋上のへやから家の中につれて降り、その母にわたして言った、「ごらんなさい。あなたの子は生きかえりました」。 24 女はエリヤに言った、「今わたしはあなたが神の人であることと、あなたの口にある主の言葉が真実であることを知りました」。

列王紀上 18

1 多くの日を経て、三年目に主の言葉がエリヤに臨んだ、「行って、あなたの身をアハブに示しなさい。わたしは雨を地に降らせる」。 2 エリヤはその身をアハブに示そうとして行った。その時、サマリヤにききんが激しかった。 3 アハブは家づかさオバデヤを召した。(オバデヤは深く主を恐れる人で、 4 イゼベルが主の預言者を断ち滅ぼした時、オバデヤは百人の預言者を救い出して五十人ずつほら穴に隠し、パンと水をもって彼らを養った)。 5 アハブはオバデヤに言った、「国中のすべての水の源と、すべての川に行ってみるがよい。馬と騾馬を生かしておくための草があるかもしれない。そうすれば、われわれは家畜をいくぶんでも失わずにすむであろう」。 6 彼らは行き巡る地をふたりで分け、アハブはひとりでこの道を行き、オバデヤはひとりで他の道を行った。 7 オバデヤが道を進んでいた時、エリヤが彼に会った。彼はエリヤを認めて伏して言った、「わが主エリヤよ、あなたはここにおられるのですか」。 8 エリヤは彼に言った、「そうです。行って、あなたの主人に、エリヤはここにいると告げなさい」。 9 彼は言った、「わたしにどんな罪があって、あなたはしもべをアハブの手にわたして殺そうとされるのですか。 10 あなたの神、主は生きておられます。わたしの主人があなたを尋ねるために、人をつかわさない民はなく、国もありません。そしてエリヤはいないと言う時は、その国、その民に、あなたが見つからないという誓いをさせるのです。 11 あなたは今『行って、エリヤはここにいると主人に告げよ』と言われます。 12 しかしわたしがあなたを離れて行くと、主の霊はあなたを、わたしの知らない所へ連れて行くでしょう。わたしが行ってアハブに告げ、彼があなたを見つけることができなければ、彼はわたしを殺すでしょう。しかし、しもべは幼い時から主を恐れている者です。 13 イゼベルが主の預言者を殺した時に、わたしがした事、すなわち、わたしが主の預言者のうち百人を五十人ずつほら穴に隠して、パンと水をもって養った事を、わが主は聞かれませんでしたか。 14 ところが今あなたは『行って、エリヤはここにいると主人に告げよ』と言われます。そのようなことをすれば彼はわたしを殺すでしょう」。 15 エリヤは言った、「わたしの仕える万軍の主は生きておられる。わたしは必ず、きょう、わたしの身を彼に示すであろう」。 16 オバデヤは行ってアハブに会い、彼に告げたので、アハブはエリヤに会おうとして行った。 17 アハブはエリヤを見たとき、彼に言った、「イスラエルを悩ます者よ、あなたはここにいるのですか」。 18 彼は答えた、「わたしがイスラエルを悩ますのではありません。あなたと、あなたの父の家が悩ましたのです。あなたがたが主の命令を捨て、バアルに従ったためです。 19 それで今、人をつかわしてイスラエルのすべての人およびバアルの預言者四百五十人、ならびにアシラの預言者四百人、イゼベルの食卓で食事する者たちをカルメル山に集めて、わたしの所にこさせなさい」。 20 そこでアハブはイスラエルのすべての人に人をつかわして、預言者たちをカルメル山に集めた。 21 そのときエリヤはすべての民に近づいて言った、「あなたがたはいつまで二つのものの間に迷っているのですか。主が神ならばそれに従いなさい。しかしバアルが神ならば、それに従いなさい」。民はひと言も彼に答えなかった。 22 エリヤは民に言った、「わたしはただひとり残った主の預言者です。しかしバアルの預言者は四百五十人あります。 23 われわれに二頭の牛をください。そして一頭の牛を彼らに選ばせ、それを切り裂いて、たきぎの上に載せ、それに火をつけずにおかせなさい。わたしも一頭の牛を整え、それをたきぎの上に載せて火をつけずにおきましょう。 24 こうしてあなたがたはあなたがたの神の名を呼びなさい。わたしは主の名を呼びましょう。そして火をもって答える神を神としましょう」。民は皆答えて「それがよかろう」と言った。 25 そこでエリヤはバアルの預言者たちに言った、「あなたがたは大ぜいだから初めに一頭の牛を選んで、それを整え、あなたがたの神の名を呼びなさい。ただし火をつけてはなりません」。 …

列王紀上 19

1 アハブはエリヤのしたすべての事、また彼がすべての預言者を刀で殺したことをイゼベルに告げたので、 2 イゼベルは使者をエリヤにつかわして言った、「もしわたしが、あすの今ごろ、あなたの命をあの人々のひとりの命のようにしていないならば、神々がどんなにでも、わたしを罰してくださるように」。 3 そこでエリヤは恐れて、自分の命を救うために立って逃げ、ユダに属するベエルシバへ行って、しもべをそこに残し、 4 自分は一日の道のりほど荒野にはいって行って、れだまの木の下に座し、自分の死を求めて言った、「主よ、もはや、じゅうぶんです。今わたしの命を取ってください。わたしは先祖にまさる者ではありません」。 5 彼はれだまの木の下に伏して眠ったが、天の使が彼にさわり、「起きて食べなさい」と言ったので、 6 起きて見ると、頭のそばに、焼け石の上で焼いたパン一個と、一びんの水があった。彼は食べ、かつ飲んでまた寝た。 7 主の使は再びきて、彼にさわって言った、「起きて食べなさい。道が遠くて耐えられないでしょうから」。 8 彼は起きて食べ、かつ飲み、その食物で力づいて四十日四十夜行って、神の山ホレブに着いた。 9 その所で彼はほら穴にはいって、そこに宿ったが、主の言葉が彼に臨んで、彼に言われた、「エリヤよ、あなたはここで何をしているのか」。 10 彼は言った、「わたしは万軍の神、主のために非常に熱心でありました。イスラエルの人々はあなたの契約を捨て、あなたの祭壇をこわし、刀をもってあなたの預言者たちを殺したのです。ただわたしだけ残りましたが、彼らはわたしの命を取ろうとしています」。 11 主は言われた、「出て、山の上で主の前に、立ちなさい」。その時主は通り過ぎられ、主の前に大きな強い風が吹き、山を裂き、岩を砕いた。しかし主は風の中におられなかった。風の後に地震があったが、地震の中にも主はおられなかった。 12 地震の後に火があったが、火の中にも主はおられなかった。火の後に静かな細い声が聞えた。 13 エリヤはそれを聞いて顔を外套に包み、出てほら穴の口に立つと、彼に語る声が聞えた、「エリヤよ、あなたはここで何をしているのか」。 14 彼は言った、「わたしは万軍の神、主のために非常に熱心でありました。イスラエルの人々はあなたの契約を捨て、あなたの祭壇をこわし、刀であなたの預言者たちを殺したからです。ただわたしだけ残りましたが、彼らはわたしの命を取ろうとしています」。 15 主は彼に言われた、「あなたの道を帰って行って、ダマスコの荒野におもむき、ダマスコに着いて、ハザエルに油を注ぎ、スリヤの王としなさい。 16 またニムシの子エヒウに油を注いでイスラエルの王としなさい。またアベルメホラのシャパテの子エリシャに油を注いで、あなたに代って預言者としなさい。 17 ハザエルのつるぎをのがれる者をエヒウが殺し、エヒウのつるぎをのがれる者をエリシャが殺すであろう。 18 また、わたしはイスラエルのうちに七千人を残すであろう。皆バアルにひざをかがめず、それに口づけしない者である」。 19 さてエリヤはそこを去って行って、シャパテの子エリシャに会った。彼は十二くびきの牛を前に行かせ、自分は十二番目のくびきと共にいて耕していた。エリヤは彼のかたわらを通り過ぎて外套を彼の上にかけた。 20 エリシャは牛を捨て、エリヤのあとに走ってきて言った、「わたしの父母に口づけさせてください。そして後あなたに従いましょう」。エリヤは彼に言った、「行ってきなさい。わたしはあなたに何をしましたか」。 21 エリシャは彼を離れて帰り、ひとくびきの牛を取って殺し、牛のくびきを燃やしてその肉を煮、それを民に与えて食べさせ、立って行ってエリヤに従い、彼に仕えた。

列王紀上 20

1 スリヤの王ベネハダデはその軍勢をことごとく集めた。三十二人の王が彼と共におり、また馬と戦車もあった。彼は上ってサマリヤを囲み、これを攻めた。 2 また彼は町に使者をつかわし、イスラエルの王アハブに言った、「ベネハダデはこう申します、 3 『あなたの金銀はわたしのもの、またあなたの妻たちと子供たちの最も美しい者もわたしのものです』」。 4 イスラエルの王は答えた、「王、わが主よ、仰せのとおり、わたしと、わたしの持ち物は皆あなたのものです」。 5 使者は再びきて言った、「ベネハダデはこう申します、『わたしはさきに人をつかわして、あなたの金銀、妻子を引きわたせと言いました。 6 しかし、あすの今ごろ、しもべたちをあなたにつかわします。彼らはあなたの家と、あなたの家来の家を探って、すべて彼らの気にいる物を手に入れて奪い去るでしょう』」。 7 そこでイスラエルの王は国の長老をことごとく召して言った、「よく注意して、この人が無理な事を求めているのを知りなさい。彼は人をつかわして、わたしの妻子と金銀を求めたが、わたしはそれを拒まなかった」。 8 すべての長老および民は皆彼に言った、「聞いてはなりません。承諾してはなりません」。 9 それで彼はベネハダデの使者に言った、「王、わが主に告げなさい。『あなたが初めに要求されたことは皆いたしましょう。しかし今度の事はできません』」。使者は去って復命した。 10 ベネハダデは彼に人をつかわして言った、「もしサマリヤのちりが、わたしに従うすべての民の手を満たすに足りるならば、神々がどんなにでも、わたしを罰してくださるように」。 11 イスラエルの王は答えた、「『武具を帯びる者は、それを脱ぐ者のように誇ってはならない』と告げなさい」。 12 ベネハダデは仮小屋で、王たちと酒を飲んでいたが、この事を聞いて、その家来たちに言った、「戦いの備えをせよ」。彼らは町にむかって戦いの備えをした。 13 この時ひとりの預言者がイスラエルの王アハブのもとにきて言った、「主はこう仰せられる、『あなたはこの大軍を見たか。わたしはきょう、これをあなたの手にわたす。あなたは、わたしが主であることを、知るようになるであろう』」。 14 アハブは言った、「だれにさせましょうか」。彼は言った、「主はこう仰せられる、『地方の代官の家来たちにさせよ』」。アハブは言った、「だれが戦いを始めましょうか」。彼は答えた、「あなたです」。 15 そこでアハブは地方の代官の家来たちを調べたところ二百三十二人あった。次にすべての民、すなわちイスラエルのすべての人を調べたところ七千人あった。 16 彼らは昼ごろ出ていったが、ベネハダデは仮小屋で、味方の三十二人の王たちと共に酒を飲んで酔っていた。 17 地方の代官の家来たちが先に出ていった。ベネハダデは斥候をつかわしたが、彼らは「サマリヤから人々が出てきた」と報告したので、 18 彼は言った、「和解のために出てきたのであっても、生どりにせよ。また戦いのために出てきたのであっても、生どりにせよ」。 19 地方の代官の家来たちと、それに従う軍勢が町から出ていって、 20 おのおのその相手を撃ち殺したので、スリヤびとは逃げた。イスラエルはこれを追ったが、スリヤの王ベネハダデは馬に乗り、騎兵を従えてのがれた。 21 イスラエルの王は出ていって、馬と戦車をぶんどり、また大いにスリヤびとを撃ち殺した。 22 時に、かの預言者がイスラエルの王のもとにきて言った、「行って、力を養い、なすべき事をよく考えなさい。来年の春にはスリヤの王が、あなたのところに攻め上ってくるからです」。 23 スリヤの王の家来たちは王に言った、「彼らの神々は山の神ですから彼らがわれわれよりも強かったのです。もしわれわれが平地で戦うならば、必ず彼らよりも強いでしょう。 24 それでこうしなさい。王たちをおのおのその地位から退かせ、総督を置いてそれに代らせなさい。 25 またあなたが失った軍勢に等しい軍勢を集め、馬は馬、戦車は戦車をもって補いなさい。こうしてわれわれが平地で戦うならば必ず彼らよりも強いでしょう」。彼はその言葉を聞きいれて、そのようにした。 …

列王紀上 21

1 さてエズレルびとナボテはエズレルにぶどう畑をもっていたが、サマリヤの王アハブの宮殿のかたわらにあったので、 2 アハブはナボテに言った、「あなたのぶどう畑はわたしの家の近くにあるので、わたしに譲って青物畑にさせてください。その代り、わたしはそれよりも良いぶどう畑をあなたにあげましょう。もしお望みならば、その価を金でさしあげましょう」。 3 ナボテはアハブに言った、「わたしは先祖の嗣業をあなたに譲ることを断じていたしません」。 4 アハブはエズレルびとナボテが言った言葉を聞いて、悲しみ、かつ怒って家にはいった。ナボテが「わたしは先祖の嗣業をあなたに譲りません」と言ったからである。アハブは床に伏し、顔をそむけて食事をしなかった。 5 妻イゼベルは彼の所にきて、言った、「あなたは何をそんなに悲しんで、食事をなさらないのですか」。 6 彼は彼女に言った、「わたしはエズレルびとナボテに『あなたのぶどう畑を金で譲ってください。もし望むならば、その代りに、ほかのぶどう畑をあげよう』と言ったが、彼は答えて『わたしはぶどう畑を譲りません』と言ったからだ」。 7 妻イゼベルは彼に言った、「あなたが今イスラエルを治めているのですか。起きて食事をし、元気を出してください。わたしがエズレルびとナボテのぶどう畑をあなたにあげます」。 8 彼女はアハブの名で手紙を書き、彼の印をおして、ナボテと同じように、その町に住んでいる長老たちと身分の尊い人々に、その手紙を送った。 9 彼女はその手紙に書きしるした、「断食を布告して、ナボテを民のうちの高い所にすわらせ、 10 またふたりのよこしまな者を彼の前にすわらせ、そして彼を訴えて、『あなたは神と王とをのろった』と言わせなさい。こうして彼を引き出し、石で撃ち殺しなさい」。 11 その町の人々、すなわち、その町に住んでいる長老たちおよび身分の尊い人々は、イゼベルが言いつかわしたようにした。彼女が彼らに送った手紙に書きしるされていたように、 12 彼らは断食を布告して、ナボテを民のうちの高い所にすわらせた。 13 そしてふたりのよこしまな者がはいってきて、その前にすわり、そのよこしまな者たちが民の前でナボテを訴えて、「ナボテは神と王とをのろった」と言った。そこで人々は彼を町の外に引き出し、石で撃ち殺した。 14 そして人々はイゼベルに「ナボテは石で撃ち殺された」と言い送った。 15 イゼベルはナボテが石で撃ち殺されたのを聞くとすぐ、アハブに言った、「立って、あのエズレルびとナボテが、あなたに金で譲ることを拒んだぶどう畑を取りなさい。ナボテは生きていません。死んだのです」。 16 アハブはナボテの死んだのを聞くとすぐ、立って、エズレルびとナボテのぶどう畑を取るために、そこへ下っていった。 17 そのとき、主の言葉がテシベびとエリヤに臨んだ、 18 「立って、下って行き、サマリヤにいるイスラエルの王アハブに会いなさい。彼はナボテのぶどう畑を取ろうとしてそこへ下っている。 19 あなたは彼に言わなければならない、『主はこう仰せられる、あなたは殺したのか、また取ったのか』と。また彼に言いなさい、『主はこう仰せられる、犬がナボテの血をなめた場所で、犬があなたの血をなめるであろう』」。 20 アハブはエリヤに言った、「わが敵よ、ついに、わたしを見つけたのか」。彼は言った、「見つけました。あなたが主の目の前に悪を行うことに身をゆだねたゆえ、 21 わたしはあなたに災を下し、あなたを全く滅ぼし、アハブに属する男は、イスラエルにいてつながれた者も、自由な者もことごとく断ち、 22 またあなたの家をネバテの子ヤラベアムの家のようにし、アヒヤの子バアシャの家のようにするでしょう。これはあなたがわたしを怒らせた怒りのゆえ、またイスラエルに罪を犯させたゆえです。 23 イゼベルについて、主はまた言われました、『犬がエズレルの地域でイゼベルを食うであろう』と。 24 アハブに属する者は、町で死ぬ者を犬が食い、野で死ぬ者を空の鳥が食うでしょう」。 25 アハブのように主の目の前に悪を行うことに身をゆだねた者はなかった。その妻イゼベルが彼をそそのかしたのである。 …

列王紀上 22

1 スリヤとイスラエルの間に戦争がなくて三年を経た。 2 しかし三年目にユダの王ヨシャパテがイスラエルの王の所へ下っていったので、 3 イスラエルの王はその家来たちに言った、「あなたがたは、ラモテ・ギレアデがわれわれの所有であることを知っていますか。しかもなおわれわれはスリヤの王の手からそれを取らずに黙っているのです」。 4 彼はヨシャパテに言った、「ラモテ・ギレアデで戦うためにわたしと一緒に行かれませんか」。ヨシャパテはイスラエルの王に言った、「わたしはあなたと一つです。わたしの民はあなたの民と一つです。わたしの馬はあなたの馬と一つです」。 5 ヨシャパテはまたイスラエルの王に言った、「まず、主の言葉を伺いなさい」。 6 そこでイスラエルの王は預言者四百人ばかりを集めて、彼らに言った、「わたしはラモテ・ギレアデに戦いに行くべきでしょうか、あるいは控えるべきでしょうか」。彼らは言った、「上っていきなさい。主はそれを王の手にわたされるでしょう」。 7 ヨシャパテは言った、「ここには、われわれの問うべき主の預言者がほかにいませんか」。 8 イスラエルの王はヨシャパテに言った、「われわれが主に問うことのできる人が、まだひとりいます。イムラの子ミカヤです。彼はわたしについて良い事を預言せず、ただ悪い事だけを預言するので、わたしは彼を憎んでいます」。ヨシャパテは言った、「王よ、そう言わないでください」。 9 そこでイスラエルの王は役人を呼んで、「急いでイムラの子ミカヤを連れてきなさい」と言った。 10 さてイスラエルの王およびユダの王ヨシャパテは王の服を着て、サマリヤの門の入口の広場に、おのおのその王座にすわり、預言者たちは皆その前で預言していた。 11 ケナアナの子ゼデキヤは鉄の角を造って言った、「主はこう仰せられます、『あなたはこれらの角をもってスリヤびとを突いて彼らを滅ぼしなさい』」。 12 預言者たちは皆そのように預言して言った、「ラモテ・ギレアデに上っていって勝利を得なさい。主はそれを王の手にわたされるでしょう」。 13 さてミカヤを呼びにいった使者は彼に言った、「預言者たちは一致して王に良い事を言いました。どうぞ、あなたも、彼らのひとりの言葉のようにして、良い事を言ってください」。 14 ミカヤは言った、「主は生きておられます。主がわたしに言われる事を申しましょう」。 15 彼が王の所へ行くと、王は彼に言った、「ミカヤよ、われわれはラモテ・ギレアデに戦いに行くべきでしょうか、あるいは控えるべきでしょうか」。彼は王に言った、「上っていって勝利を得なさい。主はそれを王の手にわたされるでしょう」。 16 しかし王は彼に言った、「幾たびあなたを誓わせたら、あなたは主の名をもって、ただ真実のみをわたしに告げるでしょうか」。 17 彼は言った、「わたしはイスラエルが皆、牧者のない羊のように、山に散っているのを見ました。すると主は『これらの者は飼主がいない。彼らをそれぞれ安らかに、その家に帰らせよ』と言われました」。 18 イスラエルの王はヨシャパテに言った、「彼がわたしについて良い事を預言せず、ただ悪い事だけを預言すると、あなたに告げたではありませんか」。 19 ミカヤは言った、「それゆえ主の言葉を聞きなさい。わたしは主がその玉座にすわり、天の万軍がそのかたわらに、右左に立っているのを見たが、 20 主は『だれがアハブをいざなってラモテ・ギレアデに上らせ、彼を倒れさせるであろうか』と言われました。するとひとりはこの事を言い、ひとりはほかの事を言いました。 21 その時一つの霊が進み出て、主の前に立ち、『わたしが彼をいざないましょう』と言いました。 22 主は『どのような方法でするのか』と言われたので、彼は『わたしが出て行って、偽りを言う霊となって、すべての預言者の口に宿りましょう』と言いました。そこで主は『おまえは彼をいざなって、それを成し遂げるであろう。出て行って、そうしなさい』と言われました。 23 それで主は偽りを言う霊をあなたのすべての預言者の口に入れ、また主はあなたの身に起る災を告げられたのです」。 24 するとケナアナの子ゼデキヤは近寄って、ミカヤのほおを打って言った、「どのようにして主の霊がわたしを離れて、あなたに語りましたか」。 25 ミカヤは言った、「あなたが奥の間にはいって身を隠すその日に、わかるでしょう」。 …

列王紀下 1

1 アハブが死んだ後、モアブはイスラエルにそむいた。 2 さてアハジヤはサマリヤにある高殿のらんかんから落ちて病気になったので、使者をつかわし、「行ってエクロンの神バアル・ゼブブに、この病気がなおるかどうかを尋ねよ」と命じた。 3 時に、主の使はテシベびとエリヤに言った、「立って、上って行き、サマリヤの王の使者に会って言いなさい、『あなたがたがエクロンの神バアル・ゼブブに尋ねようとして行くのは、イスラエルに神がないためか』。 4 それゆえ主はこう仰せられる、『あなたは、登った寝台から降りることなく、必ず死ぬであろう』」。そこでエリヤは上って行った。 5 使者たちがアハジヤのもとに帰ってきたので、アハジヤは彼らに言った、「なぜ帰ってきたのか」。 6 彼らは言った、「ひとりの人が上ってきて、われわれに会って言いました、『おまえたちをつかわした王の所へ帰って言いなさい。主はこう仰せられる、あなたがエクロンの神バアル・ゼブブに尋ねようとして人をつかわすのは、イスラエルに神がないためなのか。それゆえあなたは、登った寝台から降りることなく、必ず死ぬであろう』」。 7 アハジヤは彼らに言った、「上ってきて、あなたがたに会って、これらの事を告げた人はどんな人であったか」。 8 彼らは答えた、「その人は毛ごろもを着て、腰に皮の帯を締めていました」。彼は言った、「その人はテシべびとエリヤだ」。 9 そこで王は五十人の長を、部下の五十人と共にエリヤの所へつかわした。彼がエリヤの所へ上っていくと、エリヤは山の頂にすわっていたので、エリヤに言った、「神の人よ、王があなたに、下って来るようにと言われます」。 10 しかしエリヤは五十人の長に答えた、「わたしがもし神の人であるならば、火が天から下って、あなたと部下の五十人とを焼き尽すでしょう」。そのように火が天から下って、彼と部下の五十人とを焼き尽した。 11 王はまた他の五十人の長を、部下の五十人と共にエリヤにつかわした。彼は上っていってエリヤに言った、「神の人よ、王がこう命じられます、『すみやかに下ってきなさい』」。 12 しかしエリヤは彼らに答えた、「わたしがもし神の人であるならば、火が天から下って、あなたと部下の五十人とを焼き尽すでしょう」。そのように神の火が天から下って、彼と部下の五十人とを焼き尽した。 13 王はまた第三の五十人の長を部下の五十人と共につかわした。第三の五十人の長は上っていって、エリヤの前にひざまずき、彼に願って言った、「神の人よ、どうぞ、わたしの命と、あなたのしもべであるこの五十人の命をあなたの目に尊いものとみなしてください。 14 ごらんなさい、火が天からくだって、さきの五十人の長ふたりと、その部下の五十人ずつとを焼き尽しました。しかし今わたしの命をあなたの目に尊いものとみなしてください」。 15 その時、主の使はエリヤに言った、「彼と共に下りなさい。彼を恐れてはならない」。そこでエリヤは立って、彼と共に下り、王のもとへ行って、 16 王に言った、「主はこう仰せられます、『あなたはエクロンの神バアル・ゼブブに尋ねようと使者をつかわしたが、それはイスラエルに、その言葉を求むべき神がないためであるか。それゆえあなたは、登った寝台から降りることなく、必ず死ぬであろう』」。 17 彼はエリヤが言った主の言葉のとおりに死んだが、彼に子がなかったので、その兄弟ヨラムが彼に代って王となった。これはユダの王ヨシャパテの子ヨラムの第二年である。 18 アハジヤのその他の事績は、イスラエルの王の歴代志の書にしるされているではないか。

列王紀下 2

1 主がつむじ風をもってエリヤを天に上らせようとされた時、エリヤはエリシャと共にギルガルを出て行った。 2 エリヤはエリシャに言った、「どうぞ、ここにとどまってください。主はわたしをベテルにつかわされるのですから」。しかしエリシャは言った、「主は生きておられます。またあなたも生きておられます。わたしはあなたを離れません」。そして彼らはベテルへ下った。 3 ベテルにいる預言者のともがらが、エリシャのもとに出てきて彼に言った、「主がきょう、あなたの師事する主人をあなたから取られるのを知っていますか」。彼は言った、「はい、知っています。あなたがたは黙っていてください」。 4 エリヤは彼に言った、「エリシャよ、どうぞ、ここにとどまってください。主はわたしをエリコにつかわされるのですから」。しかしエリシャは言った、「主は生きておられます。またあなたも生きておられます。わたしはあなたを離れません」。そして彼らはエリコへ行った。 5 エリコにいた預言者のともがらが、エリシャのもとにきて彼に言った、「主がきょう、あなたの師事する主人をあなたから取られるのを知っていますか」。彼は言った、「はい、知っています。あなたがたは黙っていてください」。 6 エリヤはまた彼に言った、「どうぞ、ここにとどまってください。主はわたしをヨルダンにつかわされるのですから」。しかし彼は言った、「主は生きておられます。またあなたも生きておられます。わたしはあなたを離れません」。そしてふたりは進んで行った。 7 預言者のともがら五十人も行って、彼らにむかって、はるかに離れて立っていた。彼らふたりは、ヨルダンのほとりに立ったが、 8 エリヤは外套を取り、それを巻いて水を打つと、水が左右に分れたので、ふたりはかわいた土の上を渡ることができた。 9 彼らが渡ったとき、エリヤはエリシャに言った、「わたしが取られて、あなたを離れる前に、あなたのしてほしい事を求めなさい」。エリシャは言った、「どうぞ、あなたの霊の二つの分をわたしに継がせてください」。 10 エリヤは言った、「あなたはむずかしい事を求める。あなたがもし、わたしが取られて、あなたを離れるのを見るならば、そのようになるであろう。しかし見ないならば、そのようにはならない」。 11 彼らが進みながら語っていた時、火の車と火の馬があらわれて、ふたりを隔てた。そしてエリヤはつむじ風に乗って天にのぼった。 12 26 2Kgs.2.12 13 またエリヤの身から落ちた外套を取り上げ、帰ってきてヨルダンの岸に立った。 14 そしてエリヤの身から落ちたその外套を取って水を打ち、「エリヤの神、主はどこにおられますか」と言い、彼が水を打つと、水は左右に分れたので、エリシャは渡った。 15 エリコにいる預言者のともがらは彼の近づいて来るのを見て、「エリヤの霊がエリシャの上にとどまっている」と言った。そして彼らは来て彼を迎え、その前に地に伏して、 16 彼に言った、「しもべらの所に力の強い者が五十人います。どうぞ彼らをつかわして、あなたの主人を尋ねさせてください。主の霊が彼を引きあげて、彼を山か谷に投げたのかも知れません」。エリシャは「つかわしてはならない」と言ったが、 17 彼の恥じるまで、しいたので、彼は「つかわしなさい」と言った。それで彼らは五十人の者をつかわし、三日の間尋ねたが、彼を見いださなかった。 18 エリシャのなおエリコにとどまっている時、彼らが帰ってきたので、エリシャは彼らに言った、「わたしは、あなたがたに、行ってはならないと告げたではないか」。 19 町の人々はエリシャに言った、「見られるとおり、この町の場所は良いが水が悪いので、この地は流産を起すのです」。 20 エリシャは言った、「新しい皿に塩を盛って、わたしに持ってきなさい」。彼らは持ってきた。 21 エリシャは水の源へ出て行って、塩をそこに投げ入れて言った、「主はこう仰せられる、『わたしはこの水を良い水にした。もはやここには死も流産も起らないであろう』」。 22 こうしてその水はエリシャの言ったとおりに良い水になって今日に至っている。 23 彼はそこからベテルへ上ったが、上って行く途中、小さい子供らが町から出てきて彼をあざけり、彼にむかって「はげ頭よ、のぼれ。はげ頭よ、のぼれ」と言ったので、 24 彼はふり返って彼らを見、主の名をもって彼らをのろった。すると林の中から二頭の雌ぐまが出てきて、その子供らのうち四十二人を裂いた。 25 …

サムエル記上 30

1 さてダビデとその従者たちが三日目にチクラグにきた時、アマレクびとはすでにネゲブとチクラグを襲っていた。彼らはチクラグを撃ち、火をはなってこれを焼き、 2 その中にいた女たちおよびすべての者を捕虜にし、小さい者をも大きい者をも、ひとりも殺さずに、引いて、その道に行った。 3 ダビデと従者たちはその町にきて、町が火で焼かれ、その妻とむすこ娘らは捕虜となったのを見た。 4 ダビデおよび彼と共にいた民は声をあげて泣き、ついに泣く力もなくなった。 5 ダビデのふたりの妻すなわちエズレルの女アヒノアムと、カルメルびとナバルの妻であったアビガイルも捕虜になった。 6 その時、ダビデはひじょうに悩んだ。それは民がみなおのおのそのむすこ娘のために心を痛めたため、ダビデを石で撃とうと言ったからである。しかしダビデはその神、主によって自分を力づけた。 7 ダビデはアヒメレクの子、祭司アビヤタルに、「エポデをわたしのところに持ってきなさい」と言ったので、アビヤタルは、エポデをダビデのところに持ってきた。 8 ダビデは主に伺いをたてて言った、「わたしはこの軍隊のあとを追うべきですか。わたしはそれに追いつくことができましょうか」。主は彼に言われた、「追いなさい。あなたは必ず追いついて、確かに救い出すことができるであろう」。 9 そこでダビデは、一緒にいた六百人の者と共に出立してベソル川へ行ったが、あとに残る者はそこにとどまった。 10 すなわちダビデは四百人と共に追撃をつづけたが、疲れてベソル川を渡れない者二百人はとどまった。 11 彼らは野で、ひとりのエジプトびとを見て、それをダビデのもとに引いてきて、パンを食べさせ、水を飲ませた。 12 また彼らはほしいちじくのかたまり一つと、ほしぶどう二ふさを彼に与えた。彼は食べて元気を回復した。彼は三日三夜、パンを食べず、水を飲んでいなかったからである。 13 ダビデは彼に言った、「あなたはだれのものか。どこからきたのか」。彼は言った、「わたしはエジプトの若者で、アマレクびとの奴隷です。三日前にわたしが病気になったので、主人はわたしを捨てて行きました。 14 わたしどもは、ケレテびとのネゲブと、ユダに属する地と、カレブのネゲブを襲い、また火でチクラグを焼きはらいました」。 15 ダビデは彼に言った、「あなたはその軍隊のところへわたしを導き下ってくれるか」。彼は言った、「あなたはわたしを殺さないこと、またわたしを主人の手に渡さないことを、神をさしてわたしに誓ってください。そうすればあなたをその軍隊のところへ導き下りましょう」。 16 彼はダビデを導き下ったが、見よ、彼らはペリシテびとの地とユダの地から奪い取ったさまざまの多くのぶんどり物のゆえに、食い飲み、かつ踊りながら、地のおもてにあまねく散りひろがっていた。 17 ダビデは夕ぐれから翌日の夕方まで、彼らを撃ったので、らくだに乗って逃げた四百人の若者たちのほかには、ひとりものがれた者はなかった。 18 こうしてダビデはアマレクびとが奪い取ったものをみな取りもどした。またダビデはそのふたりの妻を救い出した。 19 そして彼らに属するものは、小さいものも大きいものも、むすこも娘もぶんどり物も、アマレクびとが奪い去った物は何をも失わないで、ダビデがみな取りもどした。 20 ダビデはまたすべての羊と牛を取った。人々はこれらの家畜を彼の前に追って行きながら、「これはダビデのぶんどり物だ」と言った。 21 そしてダビデが、あの疲れてダビデについて行くことができずに、ベソル川のほとりにとどまっていた二百人の者のところへきた時、彼らは出てきてダビデを迎え、またダビデと共にいる民を迎えた。ダビデは民に近づいてその安否を問うた。 22 そのときダビデと共に行った人々のうちで、悪く、かつよこしまな者どもはみな言った、「彼らはわれわれと共に行かなかったのだから、われわれはその人々にわれわれの取りもどしたぶんどり物を分け与えることはできない。ただおのおのにその妻子を与えて、連れて行かせましょう」。 23 しかしダビデは言った、「兄弟たちよ、主はわれわれを守って、攻めてきた軍隊をわれわれの手に渡された。その主が賜わったものを、あなたがたはそのようにしてはならない。 24 だれがこの事について、あなたがたに聞き従いますか。戦いに下って行った者の分け前と、荷物のかたわらにとどまっていた者の分け前を同様にしなければならない。彼らはひとしく分け前を受けるべきである」。 25 この日以来、ダビデはこれをイスラエルの定めとし、おきてとして今日に及んでいる。 …

サムエル記上 31

1 さてペリシテびとはイスラエルと戦った。イスラエルの人々はペリシテびとの前から逃げ、多くの者は傷ついてギルボア山にたおれた。 2 ペリシテびとはサウルとその子らに攻め寄り、そしてペリシテびとはサウルの子ヨナタン、アビナダブ、およびマルキシュアを殺した。 3 戦いは激しくサウルに迫り、弓を射る者どもがサウルを見つけて、彼を射たので、サウルは射る者たちにひどい傷を負わされた。 4 そこでサウルはその武器を執る者に言った、「つるぎを抜き、それをもってわたしを刺せ。さもないと、これらの無割礼の者どもがきて、わたしを刺し、わたしをなぶり殺しにするであろう」。しかしその武器を執る者は、ひじょうに恐れて、それに応じなかったので、サウルは、つるぎを執って、その上に伏した。 5 武器を執る者はサウルが死んだのを見て、自分もまたつるぎの上に伏して、彼と共に死んだ。 6 こうしてサウルとその三人の子たち、およびサウルの武器を執る者、ならびにその従者たちは皆、この日共に死んだ。 7 イスラエルの人々で、谷の向こう側、およびヨルダンの向こう側にいる者が、イスラエルの人々の逃げるのを見、またサウルとその子たちの死んだのを見て町々を捨てて逃げたので、ペリシテびとはきてその中に住んだ。 8 あくる日、ペリシテびとは殺された者から、はぎ取るためにきたが、サウルとその三人の子たちがギルボア山にたおれているのを見つけた。 9 彼らはサウルの首を切り、そのよろいをはぎ取り、ペリシテびとの全地に人をつかわして、この良い知らせを、その偶像と民とに伝えさせた。 10 また彼らは、そのよろいをアシタロテの神殿に置き、彼のからだをベテシャンの城壁にくぎづけにした。 11 ヤベシ・ギレアデの住民たちは、ペリシテびとがサウルにした事を聞いて、 12 勇士たちはみな立ち、夜もすがら行って、サウルのからだと、その子たちのからだをベテシャンの城壁から取りおろし、ヤベシにきて、これをそこで焼き、 13 その骨を取って、ヤベシのぎょりゅうの木の下に葬り、七日の間、断食した。